NCT7368SはPWM(パルス幅変調 Pulse Width Modulation)コンパレータです。4組のPWM信号入力を比較し、最大のデューティ比を持つPWM信号を選択して出力します。外部抵抗を用いて比較周波数やヒステリシス比を設定可能であり、システム設計が要求する制御メカニズムに合わせることができます。

NCT7368Sはワークステーション(Workstation)やサーバー(Server)などの大型コンピューターシステムでの応用に特に適しており、その中でもサーバーのバックプレーンにおける冷却ファンの制御に広く応用されています。例えば、サーバーバックプレーンでは往々にして一組の共有ファンモジュールだけで数個の異なる小型システムの放熱を行っており、各小型システムが出力するPWM制御信号からデューティ比が最大の信号を選択する必要があります。通常、そのための回路は過度に複雑化しており、大きな面積を占めているからです。NCT7368Sを使用すれば、スリム化した部品と基板面積で必要な機能を達成できます。冷却ファン制御アプリケーションにおいて、NCT7368Sは高温保護機能もサポートしており、ヌヴォトンの他のハードウェアモニターIC(Hardware Monitor IC)が出力する高温保護信号と連携して、NCT7368Sは冷却ファンを直ちに全開状態にし、パソコンシステムの性能と信頼性を確保できます。