ヌヴォトンテクノロジージャパン 光出力1.7W 波長420nmインディゴ半導体レーザの量産を開始

~高効率・長寿命な半導体レーザで、光学システムの小型・低コスト化、持続可能な社会の実現~

 

【要 旨】

ヌヴォトン テクノロジージャパン株式会社(NTCJ)は、業界最高クラス(*)の光出力1.7W、波長420nm発光インディゴ半導体レーザ[1]の量産を開始しました。本製品は、光学システムの小型化やランニングコストの削減に寄与します。また、当社の量産製品である紫外半導体レーザ(378nm)や紫色半導体レーザ(402nm)と組み合わせることで、水銀灯の代替光源ソリューションとして、持続可能な社会の実現に貢献します。

(*) 2025年1月15日現在当社調べ 波長420nm発光半導体レーザにおいて

      KLC420FS01WW

【本製品による効果】

  • 波長420nm帯で業界最高クラスの光出力7Wを実現し、光学システムの設計自由度向上・小型化に貢献
  • 独自の光学設計と放熱技術により高効率かつ長寿命化を実現し、光学システムのランニングコストを削減
  • 本製品と既存量産品を組み合わせることで、水銀灯の代替光源ソリューションの提供が可能

 

水銀灯は、i線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)[2] などの輝線光を放射し、樹脂硬化や露光などの産業用光源に使用されています。しかし、水銀灯は光源サイズが大型化することや消費電力が大きいという課題があります。また、水銀を含有するため、健康や環境への影響から日本をはじめ各国で規制の対象となっており、代替光源の開発が求められています。

 

当社は、水銀灯の代替を目指し、高効率かつ長寿命な半導体レーザの開発を進めております。今回新たに水銀灯のg線に近い、420nmの波長帯で業界最高クラス1.7W光出力のインディゴ半導体レーザの量産を開始しました。新製品は、独自の光学設計と放熱技術により、高効率と長寿命を両立します。また、既に量産中の紫外半導体レーザ(378nm)や紫色半導体レーザ(402nm)と組み合わせることで、水銀灯の代替光源ソリューションを提供し、持続可能な社会の実現に貢献します。

 

新製品および水銀灯の代替光源ソリューションの詳細は、アメリカ・サンフランシスコで開催されるSPIE Photonics West 2025、ドイツ・ミュンヘンで開催されるLASER World of PHOTONICS 2025の当社ブースにて展示いたします。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

 

・商品の詳細はこちら︓

https://www.nuvoton.com/products/laser-diodes/semiconductor-laser/index.html

 

【当社新製品の特長】

波長420nm帯で業界最高クラスの光出力1.7Wを実現し、光学システムの設計自由度向上・小型化に貢献

本製品は、水銀灯のg線に近い420nmの波長帯で、業界最高クラスの光出力1.7Wを、小型なTO-56 CANパッケージ[3]で実現しました。高出力かつ小型な本製品を用いることで、光源装置の設計自由度を向上させることができ、従来の水銀灯と比較し、小型な光源装置の開発が可能になります。

 

独自の光学設計と放熱技術により高効率かつ長寿命化を実現し、光学システムのランニングコストを削減

当社は、光ディスク用半導体レーザで累計30億個以上を出荷し、40年以上にわたり、半導体レーザの設計・製造技術を培ってきました。今回開発したインディゴ半導体レーザは、独自の光学設計と放熱技術を結集させ、高効率と長寿命を両立しています。これにより、従来の水銀灯と比較して、消費電力と光源交換頻度を低減し、光源のランニングコストの削減に寄与します。

 

本製品と既存量産品を組み合わせることで、水銀灯の代替光源ソリューションの提供が可能

水銀灯のg線に近い波長420nmのレーザ光を発する本製品は、既に量産中の紫外半導体レーザ(378nm)や紫色半導体レーザ(402nm)と組み合わせることで、水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)の代替光源としての活用が可能です。また用途に応じて各半導体レーザの光出力割合を変えることで、従来の水銀灯では実現不可能だった、自由度高い光学設計が可能となります。 

 

【用 途】 水銀灯の代替光源、

     レーザ直接描画露光(レーザダイレクトイメージング/LDI)光源 [4]、レーザ溶接加工光源、3Dプリンタ光源など

 

【対象品番】 KLC420FS01WW

 

【仕 様】 

      新製品(インディゴ半導体レーザ)

Spec画像_JP

 

【実施例】

  水銀灯の代替光源ソリューション

  レーザ_画像_JP

 

【量産開始】        2025年1月

 

【お問い合せ先】   ヌヴォトン テクノロジージャパン株式会社

         (報道内容)    デジタルマーケティング部 PR・コミュニケーション課

                NTCJ_PR@nuvoton.com

                (技術内容)     レーザ&GaNテクノロジービジネスグループ マーケティング部

                NTCJ_mkt_lasergan@nuvoton.com

 

【用語説明】

  [1]インディゴ半導体レーザ:

    ピーク波長が、おおよそ420nmから440nmの範囲のレーザ光を発する半導体レーザの当社呼称

  [2] i線、h線、g線:

    水銀灯の輝線の名称。それぞれ365nm、405nm、436nmに発光ピークを持つ

  [3] TO-56 CAN:

    業界標準のΦ5.6mmのCAN型パッケージ

  [4] レーザ直接描画露光 (レーザダイレクトイメージング/LDI):

    レーザを用いて、直接基板上に回路パターンを露光する技術

 

【SPIE Photonics West 2025について】

2025年1月28日(火)~ 30日(木)に、アメリカ・サンフランシスコで開催される世界最大級の光学・フォトニクス展示会。国際学会SPIE(国際光工学会)が主催し、レーザおよび光学デバイスなど、最新光学技術が一堂に会します。

 

SPIE Photonics West 2025, NTCJブースWEBページhttps://spie.org/ExhibitorDetail?ExpoID=5008&ExhibitorID=102912

 

【LASER World of PHOTONICS 2025について】

2025年6月24日(火)~ 27日(金)に、ドイツ・ミュンヘンで開催される国際的なレーザー・オプトエレクトロニクス応用技術展示会。2年に1度、業界を代表する企業・組織が多数参加し、最新技術と製品が展示されます。

 

LASER World of PHOTONICS 2025 WEBページ

https://world-of-photonics.com/en/trade-fair/

 

【ヌヴォトン テクノロジージャパン株式会社 について】

ヌヴォトン テクノロジージャパン株式会社(Nuvoton Technology Corporation Japan)は、2020年にNuvoton Groupに加わりました。NTCJは、世界的な半導体専門メーカーとして、設立以来60年超にわたって培われてきた技術とさまざまな製品、およびそれらを最適に組み合わせた空間センシングソリューションと電池応用ソリューションを提供しています。 お客様やパートナーとの関係を大切にし、期待以上の付加価値を提供することで、社会、産業、人々の生活のさまざまな問題を解決するグローバルソリューション企業として活動しています。

詳細については、https://www.nuvoton.co.jp/ をご参照ください。